「大規模修繕工事」という言葉を聞いただけでも、管理組合の理事になった方は、できれば関わらずにすめばよいなと思ってしまうような重たい言葉ですね。
そんな管理組合の皆様におススメの1冊「大規模修繕の手引き」が「住宅金融支援機構」から発行されました(2022年4月)。業界人としては、驚きのクォリティです。しかも無料でダウンロードできます。
驚きのクォリティ
管理組合応援団のサイトでも、いくつかの記事に分けて、その内容を解説していますが、大規模修繕工事を全体を体系的にお伝えするには、あまりに広く、専門的なので、管理組合の皆様に分かりやすく伝える難しさを感じていました。
この1冊は、管理組合の皆様にも分かりやすい表現、構成になっていて、かつ必要なことを全て網羅しています。
それゆえ完全版で106ページになりますが、全ページ手を抜かず分かりやすさを心がけた作りになっていますので、44ページのダイジェスト版ではなく、106ページの完全版をご覧いただくことを、強くお勧めします。
このような冊子の制作は、マンション管理センターの役割だと思いますが、マンション管理センターから発行されている冊子は、「計画修繕工事実務マニュアル(2014年改訂版)」という冊子で定価2,545円で販売されています。
こちらは132ページにわたって堅い内容がびっしり詰まっていますので、建設業界ではない人でそのマニュアルを読破された方がいたとしたら、それは本当に意識の高い方だと思います。
おススメポイント
- 全ページ管理組合の目線で作成されている。
- かなりのパートがQ&A形式でわかりやすい。
- 図、表、画像が多く視覚的にわかりやすい。特にどこがどうなっていたら修繕が必要かわかりやすい。そして、バリューアップ工事も事例が豊富。
- マンションの築年代別の仕様の特徴や、必要な工事を示した解説は秀逸。(23、24ページ)
今後、管理組合応援団で、管理組合から大規模修繕工事の勉強会を依頼されたら、オリジナルの資料は使わず、全てこの「手引き」を用いて説明したいと思ってしまいます。
マンションライフサイクルシミュレーション
また、この冊子でも紹介されていますが、住宅金融支援機構のホームページから利用できるマンションライフサイクルシミュレーションもとてもわかりやすく、使いやすいものになっていますので、ご自身のマンションの長期修繕計画は大丈夫かな?とか管理会社から出された大規模修繕工事の見積もりは妥当なのかな?というときに、簡易チェックに使えますので、一度お試しください。
住宅金融支援機構さん、すごい!
<管理組合応援団 団長>