輪番の役員就任、拒否できる?

新任理事の心得

管理組合応援団の団長としては、マンションのオーナーとなり、管理組合の一員となった方には、是非役員を経験していただきたいと思います。

そう考えておりますので、この記事は役員就任を辞退したい人向けの指南ではなく、理事会に「辞退したい、就任できない」という相談がきた時の理事会がとるべき対応についてお伝えしたいと思います。

役員就任は義務なの?ペナルティはあるの?

管理組合の役員は、一般的な規約では、「役員(理事・監事)は総会で選任する」とあります。
実務的には役員の候補者を「輪番制」で決め、事前に本人から了解を得た上で総会で承認する、というプロセスが多いと思います。

そして、事前に本人に次期役員就任の打診した時に、様々な理由で「辞退したい、就任できない」と拒否されるケースがあります。確かに役員になれば、拘束される時間はそれなりにあることを覚悟しなければなりません。真面目な方ほど責任の重さを感じる仕事でもあり、役員を引き受ける人と引き受けないひとの間で不公平感が大きくなります。今多くのマンションで、役員のなりて不足は大きな課題になっています。
その対策として、

  1. 役員に対して報酬を出す
  2. 役員の門戸を広げる(居住制限をなくす/代理出席を認める/組合員以外の専門家の役員就任を可とする)
  3. 役員を辞退した人に「協力金」を課す

といったものがありますが、1.と2.については、対策として採用されることが多いのですが、3.のペナルティーを課すことは、ケースとしては少なく、辞退者と理事会の対立関係を強める原因になることもあり、団長としては積極的にはお勧めしていません。
詳しくは、「「協力金」で役員辞退できる制度の是非」で書きました。

マンションは戸建てにはない「共有部分」があることが、大きな効率性を生み出しますが、その分共有部分の管理を全員で行い、規約を守り、組合活動に協力するという義務があるのです。
役員になれば、自分のマンションの現状や今後の課題をよく理解できたり、理事会活動を通して、ご近所さんである役員同士が親しくなれるというメリットもあります。

「役員は大変そうだけどやってみよう」という空気を創り出すことが「役員辞退」の減少にもつながりますので、お金による解決策を検討される前に、是非意識していただければと思います。

どういう理由なら、辞退を認めるべき?

堅い話をすれば、本人が承諾しなければ、委任契約は成立しませんので、最終的にはどんな理由であっても、かたくなに就任を断られたら受け入れざるを得ません。

実際の運用では、「海外転勤」「入院など健康上の理由」は、認めざるを得ないでしょう。微妙なのは、「仕事が忙しい」「高齢」などを理由とする場合ですね。
「それは辞退の理由にはなりません」と押し返すケースもあると思います。

しかし、本当に忙しくて理事会に出席できない理事が何人もいた場合、理事の過半数の出席が得られずに理事会が不成立となるようなことがあれば、運営上困ります。
また、組合活動に後ろ向きな人を無理やり引っ張ってきたことで、理事会での議論がいつも紛糾してしまったり、毎回険悪な雰囲気で理事会をやらなければいけない、というのも健全な運営とはいえませんね。

やはり、日ごろから理事会の活動をこまめに広報して「皆前向きに頑張ってる」という雰囲気をつくり、役員同士が一緒に汗をかいて信頼関係が強くなっていることを伝えて、自然に参加意欲を醸成するのが王道です。
その上で、就任辞退の申し出があったら、深追いはせず受け入れる。という運用をお勧めしたいと思います。

<管理組合応援団 団長>